デジサーチにはいわゆる人事部という部署はないし、部長も、課長もいない。
誰がどんなブランドを担当するか、どんな仕事をするか、基本的には自分の裁量で決めるけれど、
様々なブランドの担当や状況、各自の仕事の兼ね合いも見ながら、
同じデジサーチ社内の人達とよくよく話し合って決める。

今日の会議でもたっぷりとそんな話をしていた。

「Yさんのクリエイティブにはヒロトとマーシーが宿ってるから」

「包帯にロマンを感じるのって男子の宿命なんですよね」

「骨折した次の日ってヒーローじゃなかった?」

Yさんのクリエイティブをさらに活かしていくにはどんなブランドが相性が良いか、
そんな話を延々と話すのが好きな人が集まっているのだと思う。

細かなデータや売上だけでは測れない会社の未来予想図をみんなで少しずつ描き足していくような感覚。

一枚だけ撮った写真

何枚も作った中から、一つだけ選んだデザイン画

一言だけ書いたキャッチコピー

そんな小さな言葉、細かな日々のクリエイティブが、
いつかはブランドそのものを表すようになることもある。

自分の仕事も、誰かの仕事も、デジサーチという空間の中、
自由で不自由に響き合い、重なり合う。

何気なく、外に出て心地よい5月のそよ風に吹かれながら、
各々好きに買ってきたごはんを食べた、お昼休みのように。──D.K